2018年12月24日(月)

ワイン

LE DIFESE SASSICAIA

 

元祖スーパータスカンが造る第3のワイン。

サンジョヴェーゼのブレンドにより生み出される 滑らかな質感がもたらす優美な印象。

 

レ・ディフェーゼは、ワイン・スペクテーター誌2018年で世界第1位に輝いたサッシカイアが造る、サードラベルとも言える赤ワイン。

骨格のしっかりとしたカベルネ・ソーヴィニヨンに、柔らかみのあるサンジョヴェーゼを絶妙なバランスでブレンドしており、トスカーナらしさを感じさせる気品ある上品な仕上がりです。

30年以上にも渡り圧倒的存在感を放ち続ける
「イタリアワインの至宝」サッシカイア。

 

サッシカイアのオーナー、インチーザ・デッラ・ロケッタ家は、先代のマリオ・インチーザ侯爵がボルゲリの領主ゲラルデスカ家の娘と結婚したことで、広大な土地を引き継ぎました。

無類のワイン好きであったマリオ・インチーザ侯爵はボルドーワインを好んで飲んでいましたが、第二次世界大戦でフランスからのワインの輸入が滞ってしまいました。

そこで、1944年にボルドーのシャトー・ラフィットから持ち込んだカベルネ・ソーヴィニヨンの苗を作付し、自家消費用にワインを造り始めたのがサッシカイアのはじまりです。

 

「サッシ=石、カイア=~な場所」と名前が表すとおり、その土地はまさにボルドー・メドックに似た、石ころだらけの畑であり、カベルネ・ソーヴィニヨンに最適の地質でした。

現当主ニコロ氏の代になった1968年、現在もワインメーカーを務める故ジャコモ・タキス氏と契約し、味わいが向上。甥にあたるアンティノリ社の当主ピエロ・アンティノリ氏のすすめで、それまで自家消費用のワインであったサッシカイアを市場に出し、大変な評判となりました。

その当時、85%を超えるカベルネ・ソーヴィニヨン主体のワインはイタリアのD.O.C法には当てはまらず、原産地呼称は名乗れなかったためヴィーノ・ダ・ターヴォラ(テーブルワイン)として発売されていましたが、その優れた味わいで1990年代から全世界で熱狂的なブームに。

1994年には、その功績からボルゲリ・サッシカイアとしてイタリアで唯一単独ワイナリーとしてD.O.C昇格を果たしました。

サッシカイアが造られる農園、テヌータ・サン・グイドがあるのは、ティレニア海に面したトスカーナ州のボルゲリ地区。シエナから真っ直ぐ西へ、トスカーナを横断するように進んだ海沿いのエリアです。南北に細長くひろがったマレンマと呼ばれる地域に含まれ、キャンティやブルネッロ・ディ・モンタルチーノとは異なる地中海性の温暖な気候が特長です。年間を通して温暖で常に海からの風を受け、さんさんと降り注ぐ陽光のおかげで日中は暖かく、夜は海風の影響で冷え込みます。この温度差がブドウの凝縮感を高めながら、肉厚でジューシーな果実を育てます。

さらに土壌にも特長があります。もともとは湿地帯だったため、砂質、石灰質、粘土質が入り組んでおり、海に近いことによりミネラル分も豊富。ゆるやかながら起伏があるため、日当たり、水はけなどを考え合わせると、とてつもなく入り組んだミクロ・クリマとなります。テヌータ・サン・グイドでは広い敷地の中にブドウ畑が点在していますが、それは様々な土壌の中で最適な場所を選んで、ブドウが植えられているからなのです。この環境の異なる畑によって、多様な国際品種の適正も受け止め、自由なワイン造りを実現させています。

 

元祖スーパータスカンであり、イタリア赤ワインの頂点を極めるサッシカイアが造るサードラベルとも言えるレ・ディフェーゼは、2002年の初リリース以来、瞬く間に世に知れ渡った人気のワイン。その味わいは、いい意味でサッシカイアとは異なります。骨格のしっかりとしたカベルネ・ソーヴィニヨンに、柔らかみのあるサンジョヴェーゼを絶妙なバランスでブレンド。トスカーナらしさを感じさせる気品ある上品な仕上がりです。また、フレンチオークで24ヵ月もの間熟成させるサッシカイアに対し、レ・ディフェーゼは31℃に温度が保たれたステンレスタンクで12日間マセラシオン発酵を行い、フレンチオークとアメリカンオークの小樽で12ヵ月間熟成。その後3ヵ月の瓶内熟成を経て出荷されます。そのため、飲み頃までに長期の熟成を要する偉大なサッシカイアに比べ、早くから楽しめる親しみやすさを備えています。

外観は輝きのある赤紫。黒スグリやダークチェリーのような果実のアロマ、スパイスやフレッシュハーブ、土のニュアンスが感じられます。口当たりは滑らかで、優美な印象。凝縮した果実味にしっかりとしたタンニンが溶け込み、素晴らしいバランスをもたらしています。

サッシカイアのワイン造りの美学を受け継ぐ第3のワイン、レ・ディフェーゼの素晴しさを是非ご堪能ください。